土地や不動産を貸す際の借地料の相場

土地を貸したいならば、それを借地として誰かに貸すこととなります。

このとき、いくらで貸すかは自分で自由に決めることができます。それは、自分の所有物だからです。

ただし、いくらで貸すかは自分で決めることができるとしても、適正価格というものがあります。

適正価格を上回る借地料を提示しても、だれも興味を持つことはりません。

また、下回ってしまうと、自分が損をしてしまうこととなります。

そのため、借地料の設定を適切な範囲にすることはとても重要なことです。

この相場は、地域の実情によって異なります。基本的に地価の影響を受けるため、地価が高い地域であれば、その分相場は上がりますし、地価が低い地域では逆に下がります。

そのため、まずはその地域の実情を調べる必要があるでしょう。

これを調べる際には、不動産屋に相談をするのが最も良いでしょう。なぜなら、そもそも仲介をしてもらって借り手を探してもらう際には不動産屋を利用するわけですし、毎日多くの仲介をしているプロなら、その相場を適切に教えてもらうことができるからです。

一応、一般的な目安としての計算方法はあります。

それは、その土地の固定資産税、都市計画税の2倍から3倍が年間の賃料として適切だといわれています。

また、別の計算方法では、課税標準額の4から5パーセントという物差しもあります。ただ、これはあくまで目安ですし、その用途によっても左右されてきます。

例えば、駐車場として貸すだけと、土地を立てるために貸すのとでは、異なります。

前者なら、原状回復が容易ですし、比較的短期間の契約もありうるため、多少低くても問題ありません。

後者の場合は、所有者が長期間にわたって利用することができなくなるため、その対価は高くなる傾向にあります。

借地借家法が適用されるので、最低でも30年以上の契約である必要があることとなります。つまり、貸すとは言っても、ほとんど処分をするのに等しいため、それ相応の高額な賃料を設定することが可能です。

こういったことを知るためにも、自分で判断するよりは不動産屋に判断を助けてもらった方が、適切な借地料の設定をすることができます。

不動産屋を利用する際には、一つだけではなく複数の意見を聞いてみることも重要です。その理由は、一つの意見だけだと、それが適切な算定かどうかがわからないからです。

すべてのところが、その算定する能力が高いとは言えません。仲介実績が高い方がその点は有利ですが、特定の地域ごとの実情は小さな地元で営業しているところの方が良かったりします。複数の算定を知ることができれば、大体の相場も見えてきます。したがって、貸したいときにはまず、複数の不動産屋に相談してみるようにしましょう。

このようにして、適正な価格を設定することができれば、借り手を見つけやすくなります。借り手とは多少の交渉をすることはあり得ますが、相場に近ければその価格で契約をする期待を持つことができます。

ただし、のちの事情によって、この価格を変えたいと考えるようになる場合もあります。それは、地価が上がった場合です。周辺地域の開発によって、その地域の土地の価値が上がることはあります。

特に、建物を建てる目的で貸す場合、契約期間は長期間にわたるため、事情の変化が生じる可能性が高くなります。そうなると、貸主の方としても、その実情に合わせて価格を変更したいと思うのは当然です。

そういった時のために、借地借家法では、賃料増減請求が可能となっている定めになっています。これは、借地借家法11条1項に規定があります。経済事情の変動でその対価が不均衡となったときに、相手方に対してその請求が可能になっています。

これは、借主と貸主双方が請求することができます。ただし、増額の場合は、増額をしないとの特約がある場合はそれを請求することができないと定められているため、契約内容には注意をする必要があります。

この賃料増額請求は、その意思表示が相手方に到達した時点で、将来にわたり効果が発生します。

ただ、その場合、借り手の方がそれを認めたくないという場合に、一方的に価格が決められてしまうのは借り手にとっては不利益が大きいです。そのため、その価格に争いがある場合は、調停の成立や裁判の判決が確定されるまで従前の価格を支払っていれば契約を債務不履行によって解除されることはない、という規定になっています。

そのため、争いがあるときには、大体借主の方が弁護士をつけて任意の交渉をしてきます。それでうまくいかないと、調停の申し立てや訴訟の提起がなされることになります。貸主側としては、この増額を主張するためには、経済事情の変動があったことなどを主張立証する必要があります。

それが適切になされない場合は、敗訴の不利益を被ることになります。したがって、土地を貸した後に周辺の賃料相場が上がったことを適切に主張するため、弁護士を雇う必要があるでしょう。